【動かない上司の対処法】ボスマネジメントを理解すると上手くいきます

【動かない上司の対処法】ボスマネジメントを理解すると上手くいきます

この記事では”動かない上司の対処法”について、「ボスマネジメント」という考え方を通して解説します。

 

私は20代前半の頃、

「一人ひとりの仕事量のバランスをみて上手く采配してほしいのに、上司が全く周りを見ていない…」

「上司に新しい企画の提案しても、めんどくさそうにして取り扱ってくれない…」

という様に、動かない上司に悩んでいた時期がありました。

 

相手が部下であれば明確に指示をすれば良いのですが、上司相手にストレートに意見することってできないですよね。

 

そんな時に、出会ったのが「ボスマネジメント」という考え方です。

 

マネジメントは、”上司が部下に対してするもの”と思っていたので、この概念は斬新で、調べていくうちに、これまでの悩みを解消するヒントにたくさん出会うことができ、上司について悩むことがかなり少なくなりました。

 

ととのえ
今回のこの記事では、こんな私の実経験に基づき、動かない上司の対処法を「ボスマネジメント」の理論をベースに解説していきたいと思います。

 

動かない上司の対処法として「何をやれば良いのか」を理解する前に、「何をやってはいけないのか」を押さえておくことが大事なので、次の順番で解説をします。

  1. 動かない上司の対処として「やってはいけないこと」
  2. 動かない上司の対処法「ボスマネジメント」

 

対処法のみ知りたいという方は、目次からその場所にジャンプしてお読みください。

 

この記事を書いた人
ととのえ
大手企業に勤めながらもベンチャーで複業をするパラレルワーカー。大手企業では、最年少で管理職に昇進。働きながらMBA(経営学修士)取得。
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動かない上司の対処として「やってはいけないこと」

動かない上司の対処として「やってはいけないこと」

動かない上司への対処として、まず認識しておかなければいけないことがあります。

 

それは、「やってはいけないことを絶対にやらない」ことです。

 

具体的には次の2つです。

  • 上司を変えようとする
  • 上司を打ち負かそうとする

 

 

上司を変えようとする

マネジメントの世界的な第一人者であるP.F.ドラッカーは次のように言っています。

上司を改造し、経営学の教科書に書いてある理想的上司のモデルに仕立て上げようなどと考えてはならない。

あるがままの上司が、個性ある人間として存分に仕事ができるようにすることが部下たる者の務めである。

著書:プロフェッショナルの原点より

 

私も幾度となく上司に変わって欲しいと切なる願いを込めて、色んな角度からアプローチを試みてきました。

 

でも変わった経験は一度もありません。一度もです。

 

変えようと頑張れば頑張るほど、変わらない上司に対して、さらにフラストレーションが溜まるという悪循環に陥ります。

 

ととのえ

「上司」を変えるのではなく、「上司との関わり方」を変えることにフォーカスすることが大事です。

 

 

上司を打ち負かそうとする

上司が動いてくれない時に、理屈で上司を打ち負かしたくなる時ってあるんですが、それはNGです。

 

なぜなら、上司を理屈で打ち負かすと、上司との溝が深まる一方だからです。

 

動かない上司は、決して優秀とは言えず社内で高く評価されていないことが多いと思います。
なので、「劣等感」を持っているケースが非常に多いです。

 

こうした上司を打ち負かそうとすると、上司は優劣が逆転したと思い、劣勢に立ったと感じた上司は、怒りという感情と共に優劣の形成を逆転しようと反撃にでてきます。

 

ととのえ

こうなったら最後で、上司部下の間で、意見も気持ちも折り合うことはありません。

 

 

動かない上司は使えない?いいえ、使えます!

動かない上司は使えない? いいえ、使えます!

上司は役立つ「資源」です

動かない上司が使えないかというと、実はそうではありません。

 

使い方によってはすごく役立つ「資源」なんです。

 

どういった意味で資源と言えるのかを3つの切り口で整理します。

  • 「役職者」という意味で、権限を持っている。
  • 「能力者」という意味で、知識スキル・経験を持っている。
  • 「人脈者」という意味で、ネットワークを持っている。

 

上司は人間的に問題があると、ついつい毛嫌いをしてしまいます。

 

毛嫌いをしてしまうと「上司=使えない人」という認識を持ってしまい、少なからず持っているかもしれない、「役職者」「能力者」「人脈者」という資源を有効活用できずに終わってしまいます。

 

ととのえ
「私の上司は、能力も人脈もない」という人もいるかもしれません。
でも、少なからず上司である以上、役職は絶対に持ち合わせていますよね。

 

 

人間に仕えるのではなく役職に仕える

でも一方で、

「上司の人間性が好きになれない」「この人に仕えるのがどうも納得いかない」

こんな声がよく聞こえてきます。

 

上司部下の関係である以上、上司に仕えなければいけませんが、上司の人間そのものに仕える必要はなく、上司の役職に仕えれば良いのです。

 

上司の中には、人間的に問題を抱えている人もいます。

 

でも、「役職者」という点においては、ヒト・モノ・カネを動かすことのできる資源が必ずあるので、発想を変えて、上司の人間ではなく、役職に仕えるという心持ちで寛大に構えましょう。

 

 

動かない上司の対処法は「ボスマネジメント」です

動かない上司の対処法は「ボスマネジメント」です

動かない上司の対処法は「ボスマネジメント」にあります。

 

ボスマネジメントで重要なことは次の2つです。

  • 上司の仕事を肩代わりする!
  • 4タイプ分析で攻め方を変える!

 

それぞれについて、詳しく解説します。

 

 

上司の仕事を肩代わりする!

「上司の仕事を肩代わりする」こととボスマネジメントが、どう繋がるの?って思いますよね。

 

まず、ボスマネジメントにおいて大事なことは、上司に「貸しを作る」ことにあります。

 

なぜなら、動かない上司を動かすには、「動かざるを得ない状況をつくる」ことが大事だからです。

 

人は誰しも、「返報性の原理(法則)」というものを持っています。

[半報性の原理とは?]
人から何かしらの施しを受けたとき、「お返しをしなくては申し訳ない」というような気持ちになるという心理作用のこと
ととのえ
人間が本来持っている、義理や人情のようなものです。

 

どんな人でも半報性の原理というものが備わっているので、上司の仕事の「肩代わり」を積み重ねていくと、動いて欲しい時の依頼に断りづらくなるんです。

 

 **

仕事の肩代わりのステップ

肩代わりするために、私がやっているステップは次の通りです。

  1. 上司を観察し、上司がどんな仕事を抱えているかを観察する
  2. 部下の自分でもできる仕事を見分ける
  3. 自分の仕事の中で少し余裕がある時に、上司の仕事を代わりに行う

 

特にポイントとなるのは、③です。

 

自分のやるべきことをおざなりにして、上司の仕事をすることでは、なかなか貸しを作れません。

 

自分の仕事もしっかりと遂行したうえで、上司の仕事をそっと引き抜くことが大事です。

 

ととのえ
この仕事の肩代わりを積み上げていくと、上司にとっては、あなたが欠かせない存在になっていきますので、色んな依頼も飲んでくれる確率が確実に上がります。

 

 肩代わりの注意点!

注意点が一つあります。

 

それは決して「媚びを売らないこと」です。

 

なぜなら、気に入られようと下手に出た態度をすると、ただの便利屋だと思われ、どんどん仕事が降ってくるようになるからです。

 

あくまで、毅然とした態度の中で、上司の仕事を肩代わりすることが大事です。貸しをつくることが目的なので、その意識を常に持つことが上手くいくポイントです。

 

 

4タイプ分析で攻め方を変える!

動かない上司って、基本的に4つのタイプにあてはまります。

  1. ナマケモノの上司
  2. 屁理屈をこねる上司
  3. 気分にムラがある上司
  4. 優柔不断な上司

 

動かない上司の対処法ですごく大事なことは、4つのタイプに合ったアプローチをとることです。

 

ここを見誤ると上手くいきません。

 

 ナマケモノの上司

ナマケモノの上司とは、「やりたくない」という子供のような理由で動こうとしない上司のことです。

 

子供のようなタイプなので、いくら自分から説得をしても動くことはまずありません。疲弊するのみです。

 

では、どうすれば良いのか?

 

この上司を動かすコツは、「上司のさらに上の上司を使うこと」です。

 

この上司の弱点は、立場の強い人なんです。

なので、上司のさらに上の上司から依頼をすることで、動かしていくことができます。

 

ただし次のことに注意してください。

 

注意点!!

いきなりナマケモノの上司を飛ばして上の上司に話をすると、そういった動きを取った部下に対してナマケモノ上司は必ず怒り出します。

なので、自分・ナマケモノ上司・その上の上司の3者がいる会議などを使って、ナマケモノの上司に動いてもらうような話の持っていき方をすると上手くコトを運ぶことができます。

 

 屁理屈をこねる上司

屁理屈をこねる上司は、その言葉の通り、やらない方が良い屁理屈をこねて、動こうとしない上司です。

 

この上司はやっかいです。

 

先ほどのように、さらにその上の上司を使ったとしても、やらない方が良い理由を説明し説得する可能性があるからです。

 

では、どうするのが良いかというと、「理屈を超える」ことです。

 

同じ職場に、「この人に頼まれたらNOって言えない異性」や、「懐に入るのがめちゃくちゃ上手い異性」って一人はいると思います。

こういった人を上手く使いながら、理屈ではなく感情的な部分でお願いをするということです。

 

注意点としては、多用してはいけないということです。
多用すると、「対策される」あるいは「後ろで紐を引いていることが分かる」ので、適度な頻度が大事です。

 

 気分にムラがある上司

気分にムラがある上司も言葉の通りですが、威圧的・感情的な態度を取って動こうとしない上司のことです。

 

この上司の対処法は、「ヨイショ」することです。

 

自己顕示欲が強いパターンが多いので、日頃から下手に出て褒めたり、教えを乞うことをしましょう。

 

気分にムラがある上司が言われて喜ぶ言葉は、

「それ、凄いですね~!」
「ここがどうしても分からないんですけど、教えてもらうことできますか?」
「〇〇さんみたいになりたいです!」

といった「誉め&尊敬」の言葉です。

 

注意しておきたいことは、下手に出過ぎないということです。下手に出過ぎると、下部やパシリのような位置づけにされてしまいます。

 

ここでも毅然とした態度である程度の距離感を保ちながら、たまにヨイショをすると上手くいきます。

 

 優柔不断な上司

優柔不断な上司は、「やりましょう!」と提案しても、「うーん…。」と、うなって結局動こうとしない上司のことです。

 

こうした上司の対処のポイントは、「強気に出る」ことです。

 

優柔不断な上司が弱いのは、「テキパキした物事をはっきりと言う切れ味のよい強めのタイプの人」です。

日頃からパワーバランスが優柔不断な上司よりも下にならないように、やるべきことをやっておいて、動いてほしい時には、ハッキリと強めに言うことが大事です。

 

注意したいことは、やってほしいことを曖昧に伝えないということです。

 

いつまでに、どの様に、どの程度といった点を具体的に伝えないと、物事を曖昧にしてフェードアウトしたり、結局思うように動かない結果になります。

 

また、もし強気に伝えることが苦手であれば、強気なキャラの人に頼んでうまく代弁してもらいましょう。

 

 

最後に:どうしても上司が動かない場合は

最後に:どうしても上司が動かない場合は

今回の記事では、動かない上司に対してやってはいけない2つのことと、

  • 上司を変えようとする
  • 上司を打ち負かそうとする

 

動かない上司の対処法としてボスマネジメントの2つのコツを解説しました。

  • 上司の仕事を肩代わりする!
  • 4タイプ分析で攻め方を変える!

 

ととのえ
この記事で紹介したことを実践することができれば、動かない上司を動かすことができると思います。

 

一方で、こういったアプローチを取っても全く状況が変わらない、非常にやっかいな上司が存在することもあります。

 

でも、社内の異動で自分もしくは上司が異動することを考えれば、数年我慢してみてはいかがでしょうか。

 

もし、社内の異動や配置転換が活発ではなく、その上司と長い間働かなければいけないとするのであれば、転職することも選択肢に入れた方が良いです。

 

正直、ブラック企業で耐え続けることは、大事な人生の貴重な時間を失うことになります。

 

大手企業で「採用」と「働き方改革」の両方経験をもとに、ホワイト企業の特徴や見つけ方をまとめていますので、明るい会社生活を手に入れたいと思っている場合は、ぜひご一読ください。
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