- 今の仕事って自分に向いてるのかな?
- このまま続けていいんだろうか。
- 自分に合ってない仕事を続けると人生を無駄にしちゃうのかな。
「今の仕事が向いてないかも…」って不安になることってよくありますよね。
私は、大手企業やベンチャーで15年以上人事の仕事をする中で多くの社員のキャリアを見てきました。
少し不安を煽るような言い方になってしまいますが、向いていない仕事を続けてしまっている人の末路は、正直悲惨です。
でも、別に心配する必要はなくて、今の仕事が自分に合っているかを見極め、向いてないと思ったら向いている仕事を見つければいいだけのこと。
でも、やみくもに考えたりアプローチしても間違った判断をしてしまうので、その方法論を事例を交えながら解説します。
- 【悲報】向いてない(合ってない)仕事を続けた結果
- 仕事の向き不向きを判断する方法
- 向いている仕事を見つける方法
この記事を読むと、適切な方向にキャリアの舵を切る大きなきっかけになります。
ととのえ
大手企業にて10年以上人事に携わる。採用担当として各転職サービスを運営する企業の裏事情まで含めて採用市場に精通。キャリアコーチとしてこれまでに1,000人以上のキャリア支援に携わる。
向いてない(合わない)仕事を続けた結果
私の一番仲の良かった会社の同期の話です。
同期の仲でも「あいつは優秀だよな!」って周りから言われるような、元気がよくて目立つタイプの人でした。
でも、そんな彼が向いてない仕事に我慢して向き合うなかで、メンタルダウンして全く元気のない人になってしまったんです。
向いてない(合わない)仕事を続けてどんどん表情が曇る
その同期は、コミュニケーション能力が高くてアイディアをどんどん出すことが得意なタイプでした。
でもその同期が配属された部署は、経理部。
求められるスキルは、アイデアをどんどん出すことよりも、以下でした。
- 数字のセンス
- キメ細やかな分析思考
- 論理的思考力
そして、上司は経理畑でずっと育ってきたすごく細かい性格の人で、ミスをしないようなタイプでした。
入社して3ヶ月も立たないうちに、自信たっぷりだった同期の表情が曇っていくのが目に見えて分かったんです。
元気な姿に戻れなくなった同期
でも、社会人とは誰しもが壁にぶち当たるもの。
誰しも最初から仕事ができる人なんていないですからね。
私の同期も前向きな性格だったので、ひたむきに財務会計について勉強をしながら食らいついていました。
2年くらい経った頃、周りからの評判を聞くに、大きな成果が出せてはいないものの、失敗から学びながらなんとか一人立ちしているような様子がありました。
私も少し安心していました。
でも、とある日、パタリと会社に来なくなってしまったんです。
きっかけは、全社予算作成の業務で数千万円単位の数字のミスをして、他部署の高圧的な人からクレームを受けたことでした。
うつ病の診断をもらって、1年くらい休んだ後に、職場に復職することはできませんでした。
今は転職して、営業の仕事をして以前より顔色が良くなりましたが、まだうつ病と闘っています。
仕事の辞め時はどう判断すればよかったのか
仕事の辞め時を見過ごしてしまったことで、私の同期はもう元気な姿に戻ることができなくなってしまいました。
もっと早く仕事を辞めておけばこんなことにはならなかったと思います。
仕事には引かなければならない「辞め時」というものがあります。
「身体」に現れるサインと「気持ち(心)」に現れるサインの両面からそのタイミングを以下の記事でまとめました。
関連記事:仕事の辞め時が分かる10個のサイン【辞め時を見極めるポイントと取るべき行動も解説】
多くの人は今の仕事が合っているか分らず働いている
次のグラフをご覧ください。
「今の仕事が自分に合っているか分からない」もしくは「全く合っていない」と解答した人は、54%もいます。
参照:PR TIMES“仕事の適性があるかわからない”と悩む人が増えている!?をもとにtotolaboにて作成
自分に向いてない仕事に就かなければいけない理由
仕事ってルーレットで割り当てられるわけではないので、自分で好きなものを選べるのに、なぜ多くの人が自分に向いてない仕事をしているのか。
それは、日本独特の周りを気にしながら色んなしがらみの中で仕事を選んでいるからです。
幸福度調査(World Happiness Report 2022)で日本が先進国の中でほぼ最下位なのは、「人生の選択の自由度」がかなり低いからです。
私の同期も経理という仕事を自ら選んだのではありません。
総合職として入社したからには、配属は会社から言い渡されるものであって選択権がないんです。
日本の雇用形態って「就職」ではなく「就社」なんですよね。これが、働く人が不幸になる最大の原因なんです。
今の仕事は向いてない(合わない)?不向きを判断する方法
幸せなキャリアを築きあげるうえで、まず出発点となるのは、今の仕事が自分に向いているかどうかを判断することです。
大きくは次の3つのポイントで考えると判断することができます。
- やりがいを感じるか(価値観や志向)
- 自分の強みを活かせている(スキル)
- 職場の仲間にストレスを感じないか(一緒に働く人との相性)
これは、やりがいある仕事に必要な3要素です。
上記3つのうちどれにも当てはまらない状況の場合は、今の仕事が向いていない可能性がかなり高いです。
また、仕事が向いてない(合ってない)サインを逃さないことも大事です。
- 些細なミスが出る
- 達成感を感じない
- 周りよりも仕事の上達が遅いと感じる
- 周りにすごく気を遣う
- 上司を見ていて憧れない
上記5つのうちどれかに該当する場合、それは仕事が向いてないサインです。
私の同期の場合は、上記5つ全てに当てはまっていました。
そんな状況だと、最悪の場合は体調を崩してしまう可能性も出てきます。
「仕事の向き不向きを判断する3つのポイント」や「仕事の向いてないが分かる5つのサイン」については、以下の記事で詳しく解説していますので、少し気にかかる方はぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:「仕事向いてない」が分かる5つのサインと適切な対処法を詳しく解説
自分に向いている仕事の見つけ方
自分に向いている仕事を見つける一番シンプルな方法を紹介します。
転職支援のアプリケーションの一つで、ASSIGNというものがあります。
これが完全無料で使えるのに、かなり優れものなんです。
3分くらいの簡単なアンケートでプロフィールや価値観について回答をすると、自分に合ったキャリアシナリオを提案してくれるというもの。
AI(人工知能)が20,000人以上のキャリアデータから分析をかけて提案してくれるので、実際に使ってみたところ、かなり信頼度が高いと思いました。
こんな感じで自分の特徴を分析してくれます。
18通りのキャリアシナリオを自分に合う順で提案してくれます。
その業種のおすすめ企業やその業界での年収推移なんかも見れます。
キャリア診断のやり方
ASSIGN公式サイトにアクセスして「App Storeからダウンロード」もしくは「Google Playで手に入れよう」をタップします。
※画像はApp Storeページ
アプリを開いて診断を受けていきます。「利用規約に同意」にチェックをして「3分でキャリア診断」をタップします。
必要事項を入力して完了です。
これでキャリアシナリオを見ることができます。
向いている仕事に就くために必要なこと
向いている仕事に就くためには、自分に合った求人を効率よく見つけていく必要があります。
一般的に転職エージェントを使うと思いますが、キャリアアドバイザーの質が高い転職エージェントを選んでください。
いいかげんなキャリアアドバイザーに自分に合ってない求人を提示され、強引に転職を勧められては、また向いてない仕事に就くことになりますからね。
転職者300人にアンケートを取って満足度の高い転職エージェントを調べたので、以下の記事は役に立つと思います。
関連記事:【転職者300人調査】評判の良いおすすめの転職エージェントをランキングで紹介
仕事の向き不向きに関するよくある質問(Q&A)
最後に、仕事の向き不向きについてよくある質問への回答をまとめます。
Q. 仕事が合わないは甘えとも思える
「仕事が合わないのは甘えなのでは?」と思ってしまう、という悩みの質問です。
今の仕事を半年は続けてみて判断すると良いと思います。
ある程度慣れてきて要領が掴めた時に、以下に該当するのであれば、それは甘えではなく向いていないということです。
- やりがいを感じない(価値観や志向)
- 自分の強みを活かせていない(スキル)
- 職場の仲間にストレスを感じる(一緒に働く人との相性)
まだ半年以内の場合は、それは向き不向きよりも「慣れていない」だけの可能性があります。
Q. 自分の得意なことが分からないから向き不向きも分からない
得意なことは分析ツールや診断テストを受けると見つけやすいです。
以下の記事の内容に沿って整理していくと、必ず得意なことが見つかりますよ。
関連記事:「得意なことがない」が一発解決!得意なことの見つけ方!自己分析・診断ツールも詳しく紹介
Q. 仕事そのものが向いてなくて迷惑だと思う
「どんな仕事も自分には向いていない」そう思うことがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
誰しも、向いている仕事は存在するもの。
仕事って周りの人よりも上手くできないと、「向いてないかな」って思ってしまうんです。
なので、自分の得意なことを把握したうえで、それを仕事で活かしていくことが大事です。
以下の記事で、得意なことを仕事にする方法について解説しています。
3つの具体的なステップで解説していますので、ぜひトライしてみてください。
関連記事:【得意なことを仕事にする方法】3つのステップで人生が変わります
まとめ:向いてない(合わない)仕事を続けた結果
この記事では、向いてない(合わない)仕事を続けるとどうなってしまうのか、という点を中心に解説してきました。
最後に記事をまとめます。
- 向いてない仕事を続けると、最悪の場合、体調を崩して元に戻れなくなることもある。
- 向いてない仕事に就かなければいけない原因は、日本の雇用形態は「就職」ではなく「就社」であるから。
- 仕事の向き不向きは「価値観・志向、スキル、一緒に働く人との相性」で判断する
- 自分に向いている仕事は、ASSIGNを使って見つけるのがおすすめ
いかがでしたでしょうか。
仕事って一日の大半を占めるものですよね。
だから向いてない仕事を続けることって、人生をつまらないものにする一番の原因になり得るんです。
日本では、まだまだ仕事に対して以下の考え方があります。
- 仕事は大変なもの
- 仕事は苦労するもの
- 楽しく働くなんて夢の世界
でも、そんな考えなんて無視すればいいんです。
自分に合った仕事に就くことができれば、仕事は楽しいです。
楽しく仕事ができると人生そのものも楽しくなります。
この記事は以上となりますが、今回の記事の内容が人生を好転させることにお役立てできていると幸いです。