- 今の仕事って自分に向いてるのかな?
- このまま続けていいんだろうか。
- 自分に合ってない仕事を続けると人生を無駄にしちゃうのかな。
「今の仕事が向いてないかも…」って不安になることってよくありますよね。
私は、大手企業やベンチャーで15年以上人事の仕事をする中で多くの社員のキャリアを見てきました。
少し不安を煽るような言い方になってしまいますが、向いていない仕事を無理に続けた結果、心身をすり減らしてしまった人を私は何人も見てきました。
でも、別に心配する必要はなくて、今の仕事が自分に合っているかを見極め、向いてないと思ったら向いている仕事を見つければいいだけのこと。
でも、やみくもに考えたりアプローチしても間違った判断をしてしまうので、その方法論を事例を交えながら解説します。
- 【悲報】向いてない(合ってない)仕事を続けた結果
- 仕事の向き不向きを判断する方法
- 向いている仕事を見つける方法
この記事が、適切な方向にキャリアの舵を切るきっかけになればと考えています。

ととのえ
大手企業にて10年以上人事に携わる。採用担当として各転職サービスを運営する企業の裏事情まで含めて採用市場に精通。キャリアコーチとしてこれまでに1,000人以上のキャリア支援に携わる。
参考:向いてる仕事を見つける時に役立ったもの(無料)
- コンピテンシー診断
・・・最強の自己分析ツールで、驚くほど詳しいレポートで自己理解が深まった
一人で整理しきれないときは、誰かに相談するのも選択肢です。相談先は無料の転職エージェントから有料のキャリアコーチング、公的な窓口まで幅があるので、まず「相談先の種類と選び方」で比べてから選ぶのがおすすめです。
▶ 関連記事: ビジネスコミュニケーション力を鍛えて仕事の適性を広げる方法
この記事は「働き方を考える」の記事の1つです。ほかの悩みの記事や無料のセルフチェックは働き方を考えるのページにまとめています。どう動くか迷ったら「次の一手を見つける」から整理できます。
向いてない(合わない)仕事を続けた結果

私の一番仲の良かった会社の同期の話です。
同期の仲でも「あいつは優秀だよな!」って周りから言われるような、元気がよくて目立つタイプの人でした。
でも、そんな彼が向いてない仕事に我慢して向き合うなかで、メンタルダウンして全く元気のない人になってしまったんです。
向いてない(合わない)仕事を続けてどんどん表情が曇る
その同期は、コミュニケーション能力が高くてアイディアをどんどん出すことが得意なタイプでした。
でもその同期が配属された部署は、経理部。
求められるスキルは、アイデアをどんどん出すことよりも、以下でした。
- 数字のセンス
- キメ細やかな分析思考
- 論理的思考力
そして、上司は経理畑でずっと育ってきたすごく細かい性格の人で、ミスをしないようなタイプでした。
ととのえ入社して3ヶ月も立たないうちに、自信たっぷりだった同期の表情が曇っていくのが目に見えて分かったんです。
元気な姿に戻れなくなった同期
でも、社会人とは誰しもが壁にぶち当たるもの。
誰しも最初から仕事ができる人なんていないですからね。
私の同期も前向きな性格だったので、ひたむきに財務会計について勉強をしながら食らいついていました。
ととのえ2年くらい経った頃、周りからの評判を聞くに、大きな成果が出せてはいないものの、失敗から学びながらなんとか一人立ちしているような様子がありました。
私も少し安心していました。
でも、とある日、パタリと会社に来なくなってしまったんです。
きっかけは、全社予算作成の業務で数千万円単位の数字のミスをして、他部署の高圧的な人からクレームを受けたことでした。
うつ病の診断をもらって、1年くらい休んだ後に、職場に復職することはできませんでした。
今は転職して、営業の仕事をして以前より顔色が良くなりましたが、まだうつ病と闘っています。
仕事の辞め時はどう判断すればよかったのか
仕事の辞め時を見過ごしてしまったことで、私の同期は以前のような元気な姿に戻るまでに長い時間がかかっています。
もっと早く仕事を辞めておけばこんなことにはならなかったと思います。
仕事には引かなければならない「辞め時」というものがあります。
「身体」に現れるサインと「気持ち(心)」に現れるサインの両面からそのタイミングを以下の記事でまとめました。
関連記事:仕事の辞め時が分かる10個のサイン【辞め時を見極めるポイントと取るべき行動も解説】
限界に近づくときに表れやすいサイン
同期の様子を振り返ると、心身の変化はある日突然起きたのではなく、少しずつ積み重なっていたように思います。人によって表れ方は違いますが、次のような変化が段階的に出てくることがあります。
- 日曜の夜が憂うつになる:週明けを意識した瞬間に気が重くなり、その憂うつが月曜を過ぎても消えない
- 朝起きられなくなる:目覚ましを何度も止める、睡眠時間は足りているのに疲れが抜けない
- 仕事が手につかない:簡単な作業に何倍も時間がかかる、同じ資料を読み返しても頭に入らない
- 体の不調として表れる:食欲が落ちる、動悸がする、理由もなく涙が出る
「仕事が手につかない」状態は、周りからは「やる気がない」と見られがちですが、本人は怠けているのではなく、エネルギーが尽きかけていることが多いと私は感じています。「もう少し頑張れば慣れるはず」と我慢を重ねるより、このあたりで一度立ち止まって、働き方や環境を見直すことをおすすめします。
※心身の不調が続くときは、一人で抱え込まずに医療機関や公的な相談窓口へ相談してください。ここで挙げたサインは目安であり、診断の代わりになるものではありません。
20代と30代で異なる、向いてない仕事を続けるリスク
同じ「向いてない仕事を続けた結果」でも、20代と30代ではリスクの表れ方が違います。年代によって、失いやすいものと残っている選択肢が変わるためです。
20代:方向転換はしやすいが、自信を失うと動けなくなる
20代は実績よりもポテンシャルで評価されやすく、未経験の職種に挑戦しやすい時期です。
一方で気をつけたいのが自己肯定感です。社会人の最初の数年で「何をやってもうまくいかない」経験を重ねると、本当は環境とのミスマッチであっても「自分はどこでも通用しない」と思い込みやすくなります。
そうなると、選択肢は十分にあるのに応募する気力そのものが湧かなくなってしまいます。20代で向いてない仕事を続けるいちばんの損失は、時間よりも「動く力」を失うことだと私は考えています。
30代:実績とメンタルの両面で負担が重なりやすい
30代になると、評価の軸がポテンシャルから実績へ移っていきます。向いてない仕事では主体的に学ぶ意欲が湧きにくく、年数の割に語れる実績が積み上がりにくいため、転職の選択肢が狭まりやすくなります。
さらに30代は責任範囲が広がり、後輩の育成やプロジェクトの管理も加わります。向いてない業務にマネジメントの負荷が重なるため、20代より消耗が早くなるケースも目立ちます。
30代で違和感を自覚したなら、判断を先送りするほど選択肢が減りやすいと考えておいたほうがよいと思います。
多くの人は今の仕事が合っているか分らず働いている
次のグラフをご覧ください。
「今の仕事が自分に合っているか分からない」もしくは「全く合っていない」と解答した人は、54%もいます。

参照:PR TIMES“仕事の適性があるかわからない”と悩む人が増えている!?をもとにtotolaboにて作成
自分に向いてない仕事に就かなければいけない理由
仕事ってルーレットで割り当てられるわけではないので、自分で好きなものを選べるのに、なぜ多くの人が自分に向いてない仕事をしているのか。
それは、日本独特の周りを気にしながら色んなしがらみの中で仕事を選んでいるからです。
幸福度調査(World Happiness Report 2022)で日本は先進国の中でほぼ最下位です。私は、その一因が「人生の選択の自由度」の低さにあると考えています。
私の同期も経理という仕事を自ら選んだのではありません。
総合職として入社したからには、配属は会社から言い渡されるものであって選択権がないんです。
ととのえ日本の雇用形態って「就職」ではなく「就社」なんですよね。これが、働く人が仕事に不満を抱えやすい大きな原因の一つだと私は考えています。
今の仕事は向いてない(合わない)?不向きを判断する方法

幸せなキャリアを築きあげるうえで、まず出発点となるのは、今の仕事が自分に向いているかどうかを判断することです。
大きくは次の3つのポイントで考えると判断することができます。
- やりがいを感じるか(価値観や志向)
- 自分の強みを活かせている(スキル)
- 職場の仲間にストレスを感じないか(一緒に働く人との相性)
これは、やりがいある仕事に必要な3要素です。
上記3つのうちどれにも当てはまらない状況の場合は、今の仕事が向いていない可能性がかなり高いです。
また、仕事が向いてない(合ってない)サインを逃さないことも大事です。
- 些細なミスが出る
- 達成感を感じない
- 周りよりも仕事の上達が遅いと感じる
- 周りにすごく気を遣う
- 上司を見ていて憧れない
上記5つのうちどれかに該当する場合、それは仕事が向いてないサインかもしれません。
ととのえ私の同期の場合は、上記5つ全てに当てはまっていました。
そんな状況だと、最悪の場合は体調を崩してしまう可能性も出てきます。
「仕事の向き不向きを判断する3つのポイント」や「仕事の向いてないが分かる5つのサイン」については、以下の記事で詳しく解説していますので、少し気にかかる方はぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:「仕事向いてない」が分かる5つのサインと適切な対処法を詳しく解説
大企業に勤めていて「合わない」と感じている方は、大企業がつまらないと感じた時の対処法の記事も参考になります。
向いてない仕事から離れた人の体験談
「向いてない」と感じながらも、動く決断ができない方は多いと思います。ここでは、向いてない仕事から離れた人の3つのパターンを紹介します。
パターン1:営業職3年目で限界を感じて転職(28歳・男性)
大学卒業後、大手メーカーの営業職に配属されたAさん。入社当初から、人と話すことに強い苦手意識がありました。
向いてないサイン:毎朝の外回りが苦痛で、クライアント先への電話1本に30分かかることもあった。同期が成約を取る中で自分だけ成果が出ず、自信をなくしていった。3年目に体調を崩し、休職を検討するまでになった。
転機:友人の勧めでキャリアコーチングを受け、自分は「データ分析」や「資料作成」に適性がありそうだと気づいた。社内異動の交渉はうまくいかず、転職を決意。
結果:IT企業のマーケティング分析職に転職。データを扱う仕事にやりがいを感じ、転職後1年で社内表彰を受けた。「もっと早く動けばよかった」と振り返っています。
パターン2:事務職5年間の停滞から抜け出した(31歳・女性)
新卒で入社した会社で一般事務を5年間続けたBさん。仕事は「可もなく不可もなく」こなせていましたが、成長している実感がまったくありませんでした。
向いてないサイン:毎日同じ作業の繰り返しに「このまま10年後も同じことをしているのか」と焦りを感じていた。スキルアップの意欲はあるのに、今の業務では活かせる場面がなかった。
転機:30歳の誕生日をきっかけにキャリアを真剣に考え始め、キャリアの相談を通じて自分の強みが「人に教えること」だと分かった。転職エージェントとの面談で「研修設計の経験はないが、後輩指導の実績がある」と伝えたところ、未経験歓迎の研修担当ポジションを紹介された。
結果:企業の研修担当に転職。マニュアル作成や新人教育で力を発揮し、「やっと自分の居場所を見つけた」と語っています。年収も50万円上がりました。
パターン3:エンジニア2年目で「合わない」と気づいた(26歳・男性)
プログラミングスクール卒業後、Webエンジニアとして就職したCさん。しかし、実務でのコーディングに楽しさを感じられませんでした。
向いてないサイン:周りのエンジニアが自主的に技術を学ぶ中、自分は業務時間外にコードを書く気力が湧かない。「好きで始めたはずなのに」というギャップに苦しんでいた。
転機:上司との1on1で率直に悩みを相談し、「コードを書くより、クライアントの要件を整理するほうが楽しそうだ」と自覚できた。
結果:社内異動でプロジェクトマネージャーに転身。技術の知識を活かしながらチームをまとめる役割が合っていた。「エンジニアリングは好きだけど、コーディングは向いてなかった」と整理できたことで、前向きになれたそうです。
ととのえ3人に共通するのは、勢いで辞めたのではなく、自分の適性を見極めてから動いたことです。Cさんのように、転職せずに社内異動で合う仕事に出会えるケースもあります。
自分に向いている仕事の見つけ方

向いている仕事を見つける方法は1つではありません。強み診断で自分の得意なことを言葉にする、転職エージェントやキャリア相談で第三者の意見を聞く、社内異動や副業で小さく試してみる、といった手があり、どれが合うかは今の状況によって変わります。
どの手から始めるか迷うときは、7つの質問に答えて6つの選択肢(今の会社で働き方を変える・スキルを身につける・副業・転職・独立の準備・人に相談する)を比べられる無料のセルフチェック「次の一手ナビ」で整理できます。
向いている仕事に就くために必要なこと
向いている仕事に就くためには、自分に合った求人を効率よく見つけていく必要があります。
一般的に転職エージェントを使うと思いますが、キャリアアドバイザーの質が高い転職エージェントを選んでください。
いいかげんなキャリアアドバイザーに自分に合ってない求人を提示され、強引に転職を勧められては、また向いてない仕事に就くことになりますからね。
転職者300人にアンケートを取って満足度の高い転職エージェントを調べたので、以下の記事は役に立つと思います。
関連記事:【転職者123人調査】評判の良いおすすめの転職エージェントをランキングで紹介
仕事の向き不向きに関するよくある質問(Q&A)

最後に、仕事の向き不向きについてよくある質問への回答をまとめます。
Q. 仕事が合わないは甘えとも思える
「仕事が合わないのは甘えなのでは?」と思ってしまう、という悩みの質問です。
今の仕事を半年は続けてみて判断すると良いと思います。
ある程度慣れてきて要領が掴めた時に、以下に該当するのであれば、それは甘えではなく向いていない可能性が高いと私は考えています。
- やりがいを感じない(価値観や志向)
- 自分の強みを活かせていない(スキル)
- 職場の仲間にストレスを感じる(一緒に働く人との相性)
まだ半年以内の場合は、それは向き不向きよりも「慣れていない」だけの可能性があります。
「向いてない」と「慣れてないだけ」の違いは、時間が解決するかどうかです。次の表を目安にしてみてください。
| 判断軸 | 向いてない | 慣れてないだけ |
|---|---|---|
| 興味・関心 | 仕事内容そのものに興味がない | 内容には興味があるが、やり方がわからない |
| 成長実感 | 何年経っても成長を感じない | 少しずつできることが増えている |
| ストレスの質 | 仕事の「存在自体」が苦痛 | 特定のタスクや状況が苦手 |
| エネルギー | 仕事のことを考えると消耗する | 大変だが達成感がある |
| 時間経過 | 1年以上経っても改善しない | 3〜6ヶ月で慣れてくる |
Q. 向いてないと感じたら、すぐに辞めるべき?
「向いてない=すぐ辞めるべき」とは限りません。次のような場合は、もう少し続けてから判断しても遅くないと思います。
- 入社1年未満で判断材料が少ない:業務を一通り経験する前だと、向いてないのか慣れてないのかの区別がつきにくい
- 転職に活かせるスキルを習得中:「あと半年で〇〇ができるようになる」という明確な目標があるなら、達成してから動く選択肢もある
- 社内異動や部署変更の可能性がある:会社自体は好きなら、上司への相談や社内公募で解決できることもある
ただし、パワハラや違法な長時間労働がある場合、心身の不調が続いている場合は別です。心身の安全を最優先にし、医療機関や公的な相談窓口も頼ってください。
Q. 自分の得意なことが分からないから向き不向きも分からない
得意なことは分析ツールや診断テストを受けると見つけやすいです。
以下の記事の内容に沿って整理していくと、得意なことが見つけやすくなります。
関連記事:「得意なことがない」ときの得意なことの見つけ方|自己分析・診断ツールも詳しく紹介
Q. 仕事そのものが向いてなくて迷惑だと思う
「どんな仕事も自分には向いていない」そう思うことがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
誰しも、向いている仕事は存在するもの。
仕事って周りの人よりも上手くできないと、「向いてないかな」って思ってしまうんです。
なので、自分の得意なことを把握したうえで、それを仕事で活かしていくことが大事です。
以下の記事で、得意なことを仕事にする方法について解説しています。
3つの具体的なステップで解説していますので、ぜひトライしてみてください。
関連記事:【得意なことを仕事にする方法】3つのステップで解説
向いてない仕事を続けて消耗しているなら、一人で整理しきれないときは、誰かに相談するのも選択肢です。相談先は無料の転職エージェントから有料のキャリアコーチング、公的な窓口まで幅があるので、まず「相談先の種類と選び方」で比べてから選ぶのがおすすめです。キャリアコーチングの違いは「キャリア相談サービス」の記事で比較しています。
あわせて読みたい
あわせて読みたい

まとめ:向いてない(合わない)仕事を続けた結果

この記事では、向いてない(合わない)仕事を続けるとどうなってしまうのか、という点を中心に解説してきました。
最後に記事をまとめます。
- 向いてない仕事を続けると、最悪の場合、体調を崩して回復に長い時間がかかることもある。
- 向いてない仕事に就かなければいけない原因は、日本の雇用形態は「就職」ではなく「就社」であるから。
- 仕事の向き不向きは「価値観・志向、スキル、一緒に働く人との相性」で判断する
- 20代は「動く力」を、30代は実績とメンタルの両方を削られやすい。「向いてない」と「慣れてないだけ」を見分けてから動く
- 自分に向いている仕事の見つけ方は1つではない。迷ったら選択肢を並べて比べてから動く
いかがでしたでしょうか。
仕事って一日の大半を占めるものですよね。
だから向いてない仕事を続けることって、人生をつまらないものにする一番の原因になり得るんです。
日本では、まだまだ仕事に対して以下の考え方があります。
- 仕事は大変なもの
- 仕事は苦労するもの
- 楽しく働くなんて夢の世界
でも、そんな考えなんて無視すればいいんです。
自分に合った仕事に就くことができれば、仕事はもっと楽しくなると思います。
楽しく仕事ができると人生そのものも楽しくなる、と私は考えています。
この記事は以上となりますが、今回の記事の内容が人生を好転させることにお役立てできていると幸いです。








