- 将来何がしたいか分からない。
- やりたいことや目標が見つからない。
- 周りの意見が気になって一歩が踏み出せない。
こんにちは、ととのえです。今回の記事では、こんな悩みを解決する内容になっています。
実は私も、高校生、大学生、20代前半、30代前半、と人生の中で4回も将来がよく分からなくなって悩みました。
今30代半ば。私はキャリアコンサルの仕事をしているにも関わらず、実は今だにまだ悩むこともあります。
でも、そんな自分に心配はしていません。
なぜなら、悩んだ時の解決法を知っているので、悩んだら然るべきアプローチを取ればOKだからです。
キャリアについて悩むことって誰にでもあるし、例えキャリアビジョンが描けたとしても、人生の中で変化点があれば、また悩みが出るものなんです。
大事なことは、キャリアの悩みに直面した時に解決する方法を知っておくこと。
そういった意味で、この記事ではその方法論をしっかりと解説します。
- 「将来何がしたいか分からない」人が陥りがちな3つの沼
- やりたいことを見つける3つの基本マインド
- やりたいことを見つけるためにすべき2つのアプローチ
今後の人生で役立つと思いますので、ブックマークして保存しておくと、また悩んだ時に役立ちます。
それでは本題にいきましょう。
「将来何がしたいか分からない」人が陥りがちな3つの沼
まずはじめに、「将来何がしたいか分からない」という人がよく陥ってしまう沼が3つあります。
陥りがちな3つの沼
- 「周りの期待に応えないといけない」という沼
- 「確実な将来を描かなければいけない」という沼
- 「やりたいことはバチっと閃くもの」という沼
順番に見ていきますね。
「周りの期待に応えないといけない」という沼
自分のやりたいことというのは、「自分のやりたいこと」でなければいけません。
あたり前な話です。
でも、実は以外と、「周りからの期待に応えなければいけない」という責任感を優先してしまっているケースが多いんです。
当然、周りからの期待が無視できない場合もありますよね。
ですが、周りからの期待を第一に人生のプランを考えようと思ってもそれはちょっと無理があります。ずっと悩み続けます。
「確実な将来を描かなければいけない」という沼
仕事でも何でもそうなんですけど、計画を立てた後に、前提が変わってしまってその計画が成り立たなくなってしまったら悲しいですよね?
誰しもがそう感じると思います。
なぜなら、将来って1年後のことではなく、少なくても3~5年後、もっと10年先、20年先の計画を描きますよね。
この10年先や20年先の将来を狂いなく計画立てようと思っても無理です。
なぜなら、今はVUCAの時代だからです。変動が激しく、不確実で、複雑で、曖昧な世の中なんです。
将来設計に緻密さは必要ない
将来設計は、緻密にやる必要はないんです。
こんな考え方を持つことが大事です。
- 大きな方向性だけ決めればOK
- 変化が起きたら途中で変更すればOK
- 自分の気持ちも変わるからプランの変更を楽しもう
「やりたいことはバチっと閃くもの」という沼
やりたいことを見つけるという点において、「曲がり角で偶然ばったり!」みたいな出会いは、あまり期待しない方がいいです。
もちろん、なくはないです。
とある経験をした時に、「あ、めちゃくちゃこれ楽しい!仕事にしたい!」って思うことってあります。
また、「あ、この人みたいになりたい!」みたいな憧れから、キャリアイメージが湧くこともたくさんあります。
でも、それってみんな偶然なので、いつ巡り会えるか分からないんですよね。これに頼っていると、運命の出会いがあるまではモヤモヤのままです。
キャリアは「ロマンとそろばん」
ってよく言われます。
ロマン(情熱)も大事ですが、そろばん(理屈)も大事なんです。
論理的に自己分析をすると、理想とすべきことが見えてきますからね。
情熱と理屈の両面をバランスよく考えることが大事です。
やりたいことを見つける3つの基本マインド
やりたいことを見つけるためのマインドとして、ベーシックな部分が3つあります。
3つの基本マインド
- やりたいことは自己分析によって見つかるもの
- やりたいことは常に探し続けるもの
- 誰かと話すことで自分を客観視できる
マインド①:やりたいことは自己分析によって見つかるもの
沼のくだりで説明しましたが、やりたいことを見つけるには「ロマンとそろばん」です。
そろばん(=自己分析)をしっかりとはじくと、やりたいことが見つかります。
決して願っていれば、天から突然降ってくるものではないという認識を持つことが大事です。
自己分析はある程度時間がかかるもの
1,2日考えて、
- 自己理解が進まなかった…
- やりたいことが見えなかった
なんて声をたまに聞くんですが、そんなすぐにパッと分かるものではないです。
やりたいことの種は心のなかにすでにあるんですが、心の深い所、奥底に沈んでいたりします。
なので、そのやりたいことの種を丁寧に掘り下げていかなければいけません。
これは真剣に自分と向き合わなければいけないですし、ある程度時間がかかったりもします。
マインド②:やりたいことは常に探し続けるもの
やりたいことって、「一度見つけたらそれで終わり」というわけではないんですよね。
ある程度、理想とする状態を達成したら、もうそこに心躍らなくなりますし、突き進むうちに「やっぱ違うな。」と思って方向転換になったこともあります。
「一回で終わり」ではなく「ずっと追求し続けるもの」という考えを持っておくことが大事です。
志が醸成醸成されるスパイラル
こちらは参考ですが、志が醸成されるプロセスを描いたものです。
グロービス経営大学院の田久保 善彦の著書「志を育てる」からの引用です。
志(やりたいこと)が醸成されるステップは次の通り。
- あるきっかけで目標を持つ
- 達成に向けて取り組む
- 取り組みが終焉を迎える
- 自分を客観視する
- 自問自答する
- 新たな目標が見つかる
- …繰り返し
繰り返しになりますが、やりたいことは、一度見つけたら終わりではなく、螺旋階段のように常に探し続けていくものなんですね。
マインド③:誰かと話すことで自分を客観視できる
やりたいことって、自分の頭というか「心の中」にあります。
この心の中、しかも奥底にあるものを紐解くのって結構大変です。
自分一人で考えていてもなかなか気づきにくかったりします。
つまり、自分一人の力で考えようとすると、なかなか答えに辿りつかず、思考の堂々巡りになってしまうものということです。
誰かと話すことで思考の客観視ができる
身近に、キャリアについて相談できる人がいれば、お願いして話し相手になってもらいましょう。
でも、「自分自身のことありのままを身近な人に話すのって恥ずかしくて無理」という方もいると思います。私はそうです。
そういう方は、キャリア相談サービスを使うのが良いです。
例えばPOSIWILL CAREER。
プロのキャリアコーチが、理想のキャリアを描くお手伝いをしてくれます。コーチングを受けると、やりたいことが確実に見えてきます。
無料で45分のキャリアに関する相談をしてもらえるので、それだけでも、モヤモヤが晴れますよ。
人気で予約が取れないかもしれないので、早めに申し込んだ方が良いです。
やりたいことを見つけるためにすべき2つのアプローチ
やりたいことを見つけるためには、次の2つのアプローチが大事です。
- 3つの分析で自己理解を深める
- 量×質で原体験を増やす
それぞれ順番に解説します。
アプローチ①: 3つの分析で自己理解を深める
やりたいことって、次の3つが重なる部分にあります。
やりたいことを見つける3つの視点
- 強み(得意なこと)
- 価値観(大事なこと)
- モチベーション(ワクワクすること)
ベストなのは、この3つが重なる部分が見つかることです。
自分自身が大事だと思っていることで、やっててワクワクし、さらに強みを活かせる。最強ですね。
でも、それはなかなか難易度が高いので、3つのうちどれか1つ考えやすいところから見ていくことがおすすめです。
強み(得意なこと)を見つける
得意なことを見つけるアプローチは、次の3つがポイントです。
- 強み分析ツールを徹底活用する
- 過去の経験をくまなく振り返る
- 周りの人に聞いて聞いて聞きまくる
この中でも特に絶対にやった方がいいのは分析ツールを使うことです。
強みを分析する代表ツールは次の3つです。
ちなみに、ストレングスファインダー以外は無料で診断を受けることができます。
コンピテンシー診断に限らず、このあたりの強み(得意なこと)を見つけるためのアプローチについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
ととのえこんにちは、ととのえです。 「得意なこと」が分かると、キャリアを考えやすくなりますし、得意なことを活かすことで仕事のパフォーマンスや収入アップにつながります! でも[…]
価値観(大事なこと)を見つける
価値観(大事にしていること)はただ闇雲に考えても、なかなか見えてきません。
考えやすくするために、次の質問の答えを考えてみてください。
人それぞれですが、誰にでも「こうあるべき!」という正義を持っています。
この正義こそが、自分が大事にしたい価値観なんです。
飲みに行ったらついつい語っちゃうようなことです。「これが問題だ!」といつも課題提起しちゃうようなことです。
例えば、私の場合はこんな感じです。
上記をふまえると私にとって意味を感じるキーワードは、次の3つです。
- フラットな関係性が大事
- 偉くなる必要はない
- 自分の利益ではなく仲間の利益を考えて行動することが大事
こうした価値観の中で仕事ができる仕事は、自分のやりたい仕事です。
モチベーション(ワクワクすること)を見つける
最後3つ目、モチベーションの観点です。これは過去のモチベーションの波を一年毎に整理すると答えが出てきます。
簡単に行うには、次の2つを整理しましょう。
- これまでの人生を物心ついた時から丁寧にふりかえり、「最もモチベーションが高かった出来事」と「最もモチベーションが低かった出来事」を3つずつあげる。
- そのモチベーションが高かった(低かった)のは、何が起因しているのかを考える。
私の場合は以下です。
モチベーション高い
- 1位:17歳 高校生の時の部活
仲間と一致団結して頑張るプロセスがとにかく楽しかった - 2位:29歳 マネージャー昇進
→仕事の目標に向かってメンバーと一緒に頑張る環境が楽しい - 3位:27歳 面倒見の良い先輩や上司の元で働く
→無償の愛で職場メンバーや後輩に接してくれる先輩や上司の元で働けることがとにかく嬉しい
かなり分かりやすいタイプだと思います。
モチベーション低い
- 1位:29歳 上ばかりを見て仕事をする上司の元で働く
→仲間のためではなく自分のためという考えにイラ立つ毎日 - 2位:20歳 大学生の頃怪我で3年ほど選手生活休止
→何も成長できず停滞感で気持ちが滅入る - 3位:25歳 仕事が空回り
→頑張っても頑張っても仕事で成果が出ずとにかく凹む毎日
さぁどんなキーワードが出てきましたか?
アプローチ②: 量×質で原体験を増やす
次に2つめのアプローチです。
1つ目のアプローチで、分析によって自己理解を深めることが大事という話をしました。
でも、分析よりも原体験をしっかりと増やしていくことが大事だったりします。
なぜなら、分析をするには、分析のもととなる材料が必要だからです。この材料こそが原体験ということです。
原体験の「量」とは?
原体験の量とは、すなわち「経験の幅」のことを言います。
やりたいことを考えるうえで、たくさんの選択肢があった方が確率的に選びやすいと思います。
もちろん世の中にある全てのことを選択肢にすればいいんですけど、未経験のことって選択肢に入りにくいんですよね。
例えば、これから人生をコミットする仕事を選ぶ時に全く未経験で得たいの知れない仕事って選ばないですよね?
やってみるチャンスがあれば、YESで即答する
具体的にやるべきこととして、効果的なのは、何かやってみるチャンスが1mmでもあるなら「YES」と回答をしてやってみるということです。
それが楽しいかどうかはさておき、よっぽど嫌なことでない限り「まずやってみる」ことが大事です。
ほんの少しだけでよいので、経験の幅を増やしていきましょう。
原体験の「質」とは?
次に原体験の質についてです。これは、「経験の深さ」のことです。
本当に自分にとってやりたいことかどうかを判断するには、ある程度しっかりと取り組まないと分からないんですよね。
もちろん、少し経験しただけで「あ、これ自分に合ってる!」って分かることもあります。
でも、最初は面白くないんだけど、がっつり取り組んでいくうちに好きになることもけっこうあるんですよね。
人事部に配属されて何も面白味を感じなかったんです。
でも、人事のことが分かっていく過程のなかで、経営に与える影響がいかに大きいかが分かり、それから「これは、面白い!」って思うようになったんですよね。
噛めば噛むほど味が出る食べ物と同じです。
表面ではなく、その内側の深い部分に面白味がかくれていることが多いということです。
目の前のことを簡単に投げ出さないことが大事
学校の勉強でも、部活でも、仕事でも、副業でも何でも同じですが、「興味あるかも」と思って始めたことは、少なくとも半年~1年はしっかりと継続することが大事です。
まとめ:やりたいことの見つけ方
この記事では、将来何がしたいか分からない人に向けて「やりたいことの見つけ方」について解説してきました。
人生100年時代と言われますが、今の年齢で過ごせる人生は一度きりです。
今だからできることを明らかにして一日一日を過ごさないと、後悔の人生になってしまいますね。
モヤモヤしたまま生きる人生はもったいないです。
できるだけ早いタイミングで、しっかりと自己分析して未来を描きましょう。そうすると必ず充実度がアップします。
最後に、やりたいことを見つけるにあたって、参考となる本を読みながら考えるのも大事なこと。
JUNTAKAさんの記事「好きなことを見つけるための15の方法とヒント<好きな事の見つけ方>参考本もご紹介」に分かりやすくまとめられています。よければ合わせてどうぞ。
今回はこれにて終わりです。