「年収を上げたい」「管理職になりたい」「いつか独立したい」。
こうした目標は、口にしているうちに自分の一部のようになっていきます。ただ、ふと立ち止まると、気になることがあります。その目標を決めたのは、いつの自分だったでしょうか。
目標には「決めた日」がある
目標は、決めたときの状況から生まれます。
たとえば、入社したばかりで周りに追いつけず焦っていた頃なら、「早く一人前になって認められたい」と考えるのは自然です。給料が少なく生活が苦しかった頃なら、「年収を上げたい」が一番に来るでしょう。
その目標は、当時の自分にとっては切実でした。でも、状況が変わったあとも、同じ目標を同じ熱量で追いかけているとしたらどうでしょう。
すでに手に入れたものを、まだ足りないと感じて追い続けている。あるいは、本当はもう欲しくないのに、やめる理由がないから続けている。そんなことが起きているのかもしれません。
古い目標が悪いわけではない
ここで言いたいのは、「昔の目標は捨てよう」ということではありません。
10年前から変わらず大切にしている目標は、自分の芯に近いものかもしれません。一方で、当時の不安や周りの期待から生まれた目標は、今の自分には合わなくなっている可能性があります。
大切なのは、どちらなのかを一度確かめることです。確かめた結果、続けると決めたなら、それは惰性ではなく今の自分が選んだ目標になります。
書き出してみる
頭の中で考えるだけだと、「どれも大事だ」で終わりがちです。紙かメモアプリに、次の3つを書いてみてください。
- 今、仕事やキャリアで追いかけている目標を3つ
- それぞれを、いつ頃決めたか(だいたいで構いません)
- 決めたときの理由や、そのときの状況
書き終えたら、それぞれの目標に問いかけます。
- 決めたときの理由は、今も当てはまっているか
- その目標がかなったら、今の自分は何が変わると思うか
- もし今日初めて目標を決めるとしたら、同じものを選ぶか
答えに迷う目標があっても、すぐに結論を出す必要はありません。「理由が今と合っていないかもしれない」と気づけただけで、次に何を確かめればいいかが見えてきます。
目標を「今の自分」に引き継ぐ
書き出してみると、理由が今も変わらない目標もあれば、理由が変わった目標もあるはずです。
理由が変わった目標は、言葉を少し書き換えるだけでしっくりくることもあります。「管理職になりたい」が、今の自分にとっては「チームの進め方を自分で決めたい」だった、というように。
10年前の自分が欲しかったものを、今の自分の言葉で言い直せるかどうか。それが、目標を見直すひとつの手がかりになります。
いま大事にしたいことを言葉にするなら、「自分軸の見つけ方・作り方」の中の「もう一歩:書き出しワーク」の節も手がかりになります。
今日の一手:今の目標を3つ書き、それぞれを決めた時期と理由を書き添える。理由が今と合わないものに印をつける。








