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副業ありの会社とは、就業規則で社員の副業・兼業を認めている会社のことです。「今の会社は副業禁止だから、副業できる会社に移りたい」。そう考えて検索したなら、探し方には明確なコツがあります。
やみくもに企業名を調べる必要はありません。求人サイトの検索機能や公的な制度を使えば、副業ありの会社は体系的に見つけられます。
この記事では、副業ありの会社の探し方5つ、求人票での見分け方、入社前後の注意点を順番に解説します。読み終える頃には、明日から何をすればいいかが具体的になっているはずです。
副業ありの会社とは|許可のパターンは1つではない
まず結論です。「副業あり」と一口に言っても、許可の仕方は会社によって大きく異なります。大きく3つのパターンを知っておくと、求人選びの精度が上がります。
1つ目は、自由型です。副業に関する申請や承認を求めず、社員の判断に委ねるタイプです。働き方の柔軟さを重視するIT企業やベンチャー企業に見られます。
2つ目は、事前承認型です。副業を始める前に、会社への申請と承認を求めるタイプです。本業への支障の有無や、競合他社での就業でないかが主な確認ポイントになります。副業を認める会社の中では、この方式が広く使われています。
3つ目は、条件付き型です。「同業他社は不可」「週の稼働時間に上限あり」「雇用契約の副業は不可で業務委託のみ可」など、範囲を限定するタイプです。制度上は「副業あり」でも、自分のやりたい副業が範囲外なら意味がありません。
つまり、確認すべきは「副業ありか、なしか」の二択ではありません。「どの型で、どんな条件か」まで見て、初めて自分に合う会社かどうかを判断できます。次章から、この視点を前提に探し方を見ていきます。
なお、具体的にどの会社が副業を認めているかを先に知りたい方は、副業OKな会社の一覧と副業禁止企業の見分け方にまとめています。本記事は「一覧に載っていない会社も含めて、自分で探せるようになる方法」を扱います。
副業ありの会社の探し方5つ
結論から言うと、探し方は次の5つです。上から順に手軽で、組み合わせるほど精度が上がります。
探し方1:求人サイトの条件検索を使う。大手求人サイトには「副業OK」の検索条件や特集ページがあります。たとえばマイナビ転職やdodaには、副業OK求人を集めた特集ページが用意されています。条件にチェックを入れるだけで候補を絞れるため、最初の一歩として最も効率的です。
探し方2:転職エージェントに希望を伝える。エージェントは求人票に書かれていない社内制度の情報を持っている場合があります。面談で「副業を認めている会社を希望する」と明確に伝えれば、条件に合う求人を絞って紹介してもらえます。非公開求人も対象になるため、自力検索との併用が有効です。
探し方3:企業の公式サイト・採用ページを見る。副業を認めている会社は、働き方の制度として採用ページで公表していることが多いです。気になる会社があるなら「会社名 副業」で検索し、公式の発信を確認しましょう。
探し方4:求人票・労働条件の記載を確認する。応募段階では、求人票の福利厚生欄や働き方欄に「副業可」「兼業可」の記載がないかを見ます。記載がなければ、内定前後に交付される労働条件通知書や就業規則で確認できます。
探し方5:選考の場で直接質問する。求人票に記載がない場合、面接や内定後の面談で採用担当者に確認する方法があります。聞き方のコツは後述のFAQで扱いますが、条件を確認すること自体はまったく不自然ではありません。
この5つを「検索で広く拾う→エージェントで補完する→個社を公式情報で確認する」の順で使うと、抜け漏れなく探せます。
求人票の「副業OK」を見分ける3つの注意点
探す作業と同じくらい重要なのが、見分け方です。結論として、「副業OK」の文字だけで判断すると入社後にギャップが生じます。注意点は3つです。
注意点1:表記ゆれを押さえて検索する。会社によって「副業」ではなく「兼業」「複業」「ダブルワークOK」と表記している場合があります。1つのワードだけで検索すると、条件に合う求人を取りこぼします。逆に「副業」で検索すると「副業禁止」の求人までヒットすることがある点にも注意しましょう。
注意点2:制度の有無と運用実態は別物です。就業規則上は副業を認めていても、承認のハードルが高く、実際にはほとんど使われていない会社もあります。可能であれば、選考の過程で「副業制度の利用実績はありますか」と確認すると、実態に近い情報が得られます。
注意点3:自分のやりたい副業が範囲内かを確認する。前章の「条件付き型」の場合、業種や働き方に制限があります。たとえばアルバイトのような雇用型の副業は不可で、業務委託のみ可という会社もあります。「副業あり」の確認で止めず、「自分の計画がその条件に収まるか」まで照合してください。
ここまでで、探し方と見分け方の枠組みは揃いました。ただし、求人を1人で読み解くのが不安な場合や、副業の希望を企業へどう伝えるか迷う場合は、転職のプロに壁打ちする方が早いこともあります。
副業希望の伝え方も含め、エージェントに相談できる内容を整理しています
副業を認める会社が増えている背景
結論から言うと、副業を認める流れは一時的なブームではなく、国の制度に裏付けられた動きです。この背景を知っておくと、面接で副業の話題を出すことへの心理的ハードルが下がります。
厚生労働省は2018年1月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定しました。あわせて、多くの企業が就業規則の参考にするモデル就業規則も、副業・兼業を原則として認める内容に改定されています。ガイドラインはその後、2020年9月と2022年7月に改定され、内容の充実が続いています。
とくに2022年7月の改定では、企業に対して「副業・兼業を許容しているか、条件付きの場合はその条件」の情報開示を促す内容が盛り込まれました。求職者が応募前に副業の可否を確認しやすくする方向へ、制度が動いているということです。
ガイドラインでは、裁判例を踏まえた整理として、会社が副業を制限できるのは次のような場合とされています。
- 本業への労務提供に支障がある場合
- 企業秘密が漏洩する場合
- 会社の名誉や信用を損なう行為、信頼関係を破壊する行為がある場合
- 競業により会社の利益を害する場合
出典: 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(2018年1月策定、2022年7月改定)
裏を返せば、これらに当たらない副業を合理的な理由なく制限しないことが、国の示す方向性です。副業を認める会社を探すことは、この流れに沿った自然な行動だと言えます。
なお、「副業できる会社に移る」以外に「本業は変えずに副業から始める」という順番もあります。どちらが自分に合うか迷う場合は、転職と副業どちらを選ぶべきかの判断軸を先に読むと整理しやすいです。
入社が決まったら|副業を始める前の確認事項4つ
副業ありの会社に入れたら、すぐ副業を始めたくなります。しかし結論として、始める前に4つの確認を挟むことで、トラブルをほぼ未然に防げます。
確認1:就業規則の副業規定を読み、必要な手続きを踏む。事前承認型や条件付き型の会社では、申請せずに始めると規定違反になります。入社後に就業規則の該当箇所を読み、申請書の提出など決められた手続きを済ませてから始めましょう。
確認2:競業と情報管理に触れない副業を選ぶ。前章のとおり、競合他社での就業や企業秘密に関わる副業は、制限の対象になり得ます。本業と距離のある分野を選ぶのが安全です。どんな副業から始めるか迷うなら、おすすめの副業の選び方で自分に合う候補を絞れます。
確認3:本業に支障を出さない稼働量に抑える。副業の制限理由として最も一般的なのが「本業への支障」です。睡眠時間を削る設計にすると、本業のパフォーマンス低下から承認取り消しにつながりかねません。まずは週数時間の小さい規模から始め、生活が回ることを確かめてから広げるのが堅実です。
確認4:税金の手続きを把握しておく。副業の所得が一定額を超えると確定申告が必要になります。申告の要否や手順は副業の確定申告のやり方で詳しく解説しています。また、副業が会社に知られる経路と対策を知りたい方は、副業がバレる仕組みと対策も参考にしてください。副業ありの会社なら隠す必要自体がありませんが、仕組みを知っておくと安心です。
この4つを押さえれば、「せっかく副業ありの会社に入ったのにトラブルで続けられない」という事態は避けられます。
よくある質問
まとめ:副業ありの会社は「型と条件」まで見て選ぶ
副業ありの会社は、正しい手順で探せば自力で見つけられます。最後に要点を整理します。
- 「副業あり」には自由型・事前承認型・条件付き型があり、確認すべきは可否ではなく条件の中身
- 探し方は、求人サイトの条件検索・転職エージェント・公式サイト・労働条件の記載・面接での質問の5つ
- 「兼業」「複業」など表記ゆれを押さえ、制度の有無だけでなく運用実態まで確認する
- 国は2018年策定のガイドラインとモデル就業規則の改定で、副業を原則認める方向を示している
- 入社後は、申請手続き・競業回避・稼働量・税金の4点を確認してから副業を始める
副業できる環境は、待っていても手に入りません。まずは求人サイトの「副業OK」検索で相場観をつかみ、並行してプロの力も借りながら、自分の条件に合う会社を絞り込んでいきましょう。
副業OKの会社を希望条件としてどう伝えるかも含めて解説しています









