育休復帰後、時短勤務とキャリア希望をどう伝える? 面談前に整理したい4つのこと

育休復帰前に上司と面談する人のイラスト

育休からの復帰が近づくと、「時短勤務を使いたい。でも、責任のある仕事から外されたくない」と迷う人は少なくありません。時間の制約と仕事への意欲は、どちらか一方を選ぶものではありません。

ただ、伝え方があいまいだと、上司は「負担を減らしたいのだろう」と受け取りがちです。大切なのは、時短勤務の希望と、キャリアへの意欲を両方伝えることです。この記事では、そのために面談前に整理したい4つのことと、そのまま使える伝え方の例文を紹介します。

まず、制度の基本を確認する

育児・介護休業法では、事業主は3歳に満たない子を育てる労働者に対し、1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を含む短時間勤務制度を設けなければならないとされています。ただし、日々雇用の人などは対象外です。労使協定によって、継続雇用1年未満の人などが対象外になる場合もあります(厚生労働省「短時間勤務等の措置」)。

2025年10月からは、子が3歳以上で小学校に入る前の時期について、事業主は柔軟な働き方の措置を複数用意し、労働者が選べるようにすることが義務になりました。措置は、始業時刻の変更、テレワーク等、短時間勤務制度などから2つ以上を選んで講じるものです(厚生労働省「柔軟な働き方を実現するための措置」)。

同じく2025年10月から、妊娠・出産の申出時や子が3歳になる前の適切な時期に、仕事と育児の両立に関する意向を個別に聴き、配慮することも事業主の義務になっています(厚生労働省「厚生労働省関係の主な制度変更(令和7年10月)について」)。

ここで混同しやすいのが、「会社が用意する制度」と「自分が使える制度」の違いです。3歳以上の子の柔軟な働き方の措置は、会社が5つの中から2つ以上を選んで用意し、働く人はその中から1つを選んで利用する仕組みです(同上)。つまり、テレワークや始業時刻の変更が必ず使えるとは限りません。どの措置を用意しているかは会社によって違います。

実際に使える制度や手続きは、勤務先の就業規則で決まります。面談の前に、人事や上司に「自社で使える制度」と「申請の期限」を確認しておきましょう。

面談前に整理したい4つのこと

面談の前に書き出そう

整理すること書き出す内容の例
1. 働ける時間勤務時間、残業や急な対応ができるか、在宅勤務の希望
2. 担当したい業務続けたい仕事、時間内で成果を出しやすい仕事、手放してよい仕事
3. 中長期の希望1〜3年後に任されたい役割、昇格や異動への考え
4. 必要な支援引き継ぎの体制、急な休みのときの代わり、会議時間の配慮

ポイントは、「できないこと」だけでなく「できること」と「やりたいこと」をセットで書くことです。たとえば「17時以降の対応は難しい」だけだと、制約だけが伝わります。「午前中に集中して進められる業務なら、責任を持って担当したい」と添えると、上司も仕事を割り振りやすくなります。

中長期の希望は、まだはっきりしていなくてもかまいません。「今は時短を使うが、将来は今の専門を深めたい」という方向性だけでも伝わります。

伝え方の例文

働ける時間を伝える
「復帰後しばらくは、9時から16時までの短時間勤務を希望しています。保育園の送迎があるため、その時間帯以降の対応は難しい状況です。」

担当したい業務を伝える
「時間は短くなりますが、これまで担当していた◯◯の業務は続けたいと考えています。期限のある仕事は、前倒しで進める形で調整します。」

中長期の希望を伝える
「当面は時間の制約がありますが、将来的にはチームの取りまとめ役も目指したいと考えています。そのために、今できる経験があれば教えてください。」

必要な支援を伝える
「子どもの急な発熱で休む可能性があります。そのときに業務が止まらないよう、情報共有の方法を相談させてください。」

例文の時間や業務は架空の例です。自分の状況に合わせて言い換えてください。

面談で気をつけたいこと

希望を伝えても、すべてがそのまま通るとは限りません。会社の人員や業務の事情もあるためです。だからこそ、優先順位を決めておくと話が進めやすくなります。

「勤務時間は譲れない」「担当業務は相談できる」など、譲れることと譲れないことを分けておきましょう。また、復帰後に状況が変わることも多いものです。「3か月後にもう一度相談させてください」と見直しの機会を提案しておくと安心です。

今日の一手:4つの項目(働ける時間・担当したい業務・中長期の希望・必要な支援)について、それぞれ1行ずつメモに書き出す。

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